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10.【CD,CHDIR】カレントディレクトリを変更する

DIRコマンドやその他のコマンドは、カレントディレクトリを変更なくても他のディレクトリに対して作業をすることができます。しかし、コマンドを入力するたびに長いパスを入力しないといけないような場合、カレントディレクトリを作業の中心となるディレクトリに変更しておいた方が、入力するオプションも短くなって、作業を効率的に進めることができます。

オプション

書式:CD [スイッチ] [パス名]

CDコマンドは、カレントディレクトリを変更してくれます。オプションのパス名には絶対パスと相対パスを利用することができます。例えば、Homeディレクトリがカレントディレクトリの場合、その下層にあるDocumentsディレクトリにカレントディレクトリを移動したい場合は、次のように入力します。

> CD Documents

スイッチもパス名も省略すると、カレントディレクトリのパスを次の行に表示します。

この関連とディレクトリのパスを表示する機能ですが、プロンプトの表示がデフォルト(初期値)のままだとあまり役には立ちません。

プロンプトには同じ内容が既に表示されているからです。しかし、プロンプトに表示される情報はコマンドによって変更することができます。そういう時にカレントディレクトリのパスを知りたければCDコマンドをオプションなしで実行してみましょう。

スイッチ

CDコマンドには一つだけスイッチが設定されています。単一ドライブでパソコンを使用さている方にはあまり必要にならないと思いますが、最近では複数の内臓ドライブや、SDカード、USBメモリなど外部ストレージやネットワークストレージを使用される方も多いでしょう。そういう方におすすめなスイッチです。

オプションの種類機能
/dカレントディレクトリとカレントドライブを一度に変更する
CDコマンドのスイッチは/d一つだけ。

通常、パスに半角スペースを含む場合、パス全体、または半角スペースを含むディレクトリ名を””(ダブルクォート)で囲む必要がありますが、/dオプションを使用するときは、パス名に空白があっても””で囲む必要はありません。これは、オプションが1つしかないため、以後の情報を全てパスとして認識するためです。

CDコマンドとCHDIRコマンドはコマンド名が異なるだけでパラメータの設定や使い方は全く同じです。CDとCHDIR、どちらか一方を覚えておけばいいでしょう。お勧めはCDの方です。コマンドプロンプト ではあこのCDコマンドのようにコマンド名が違い、使い方は一緒というコマンドがいくつかあります。基本的に短いコマンド名を覚えていただくとよいでしょう。

まとめ

今回はCDコマンドを使ってカレントディレクトリを変更する方法を勉強しました。CDコマンドとDIRが使えれば、エクスプローラーで「フォルダをダブルクリックして次々に一覧を表示させる」といった操作を代替することもできます。
是非一度、ルートディレクトリやHomeディレクトリから、CDとDIRコマンドを使ってパソコン内のディレクトリを見て回ってみましょう。

09.コマンドの入力サポート機能

マウスを使うことなくWindowsを操作することのできるコマンドプロンプトは、ある環境においてとても便利なアプリケーションですが、相対的にキーボードのタイプ量は多くなります。そのためキーを打てば打つほど入力に間違いが含まれる可能性が高くなります。

コマンドプロンプトには、なるべくキーボードの打鍵量を減らして、コマンドやパスの入力を簡単にしてくれるいくつかの入力サポート機能があります。これも、最初からすべて覚えて使うのではなく、必要に応じて少しづつ覚えていきましょう。

ファイル名・ディレクトリ名の補完機能

例えば、DIRコマンドを使ってディレクトリを指定する場合、オプションに対象となるディレクトリのパスの入力が必要です。短いパスならばキーボードから直接入力するかもしれませんが、長いパスの場合少し面倒です。

そこで入力補完機能を使うと、パスを全部自分で入力しなくてもディレクトリ名の最初の1〜2文字を入力して「TAB」キーを押していくと、ディレクトリ名の候補が次々と表示されるので、入力の手間が省け、ミスタイプも少なくなるでしょう。

TABきーでディレクトリ名が保管される様子。ディレクトリ名の最初の1〜2文字を入力した後TABを押すとカレントディレクトリ中から候補を表示してくれる。一文字も入力せずにTABキーを押すとカレント中の全ディレクトリ、ファイルから順に表示される。
> DIR Wi[TAB]¥Sy[TAB][TAB][TAB]

C:ドライブのルートディレクトリで上記のように入力するとWindows¥System32へのパスが完成します。今回は短いパスですが、パスが長くなればなるほど効力が期待されます。パスはなるべく補完機能を使い入力するようにしましょう。

コマンドのヒストリー機能

一度コマンドを実行すると、そのコマンドは各パラメータも含めて「ヒストリー(履歴)」に登録されます。再度コマンドを実行するときや、実行したコマンドの一部を変更して利用する時など便利な機能となっています。キー入力の頻度を下げる効果もありますので、ぜひ積極的に活用していきましょう。

なお、ヒストリー機能が覚えていられるヒストリーはプロパティパネル>オプション>コマンドの履歴で確認できます。ヒストリーの数を増減させるには、バッファーサイズを変更します。

オプションパネル。コマンドの履歴は数字が大きければやり直し回数が増える

カーソルキーでヒストリーを呼び出す。

ヒストリーを遡るには、いくつかコマンドを実行した後で、カーソルキーの「上矢印」キーを押します。すると一つ前に入力したコマンドがプロンプトの後に表示されます。もう一度「上矢印」キーを押すと、二つ前に実行したコマンドが表示されます。

次にいくつかヒストリーを遡った状態でカーソルキーの「下矢印」キーを押します。すると一つ後に入力したコマンドがプロンプトの後ろに表示されます。「下矢印」キーを何度か押すと、押した回数分コマンドが変更されます。

ヒストリーの一覧をポップアップで表示する

カーソルキーでヒストリーを呼び出す方法は、手軽に使える分、コマンドの一覧性に欠けます。一つ二つ前に実行したコマンド程度であれば、問題なく覚えていられると思いますが、もっと以前のコマンドなら実行したコマンドの一覧を見た方が分かりやすいでしょう。そこで、いくつかコマンドを実行した後で「F7」キーを押します。すると画面中央部にポップアップ画面が表示されます。

白地に紫の文字で表示されているのがポップアップ。色はプロパティパネルで変更できる

表示されたら、通常のヒストリーのように「上矢印」キー「下矢印」キーを使い実行したいコマンドを選択、Enterキーで入力することができます。また、「F9」キーを押すと番号を聞いてくるので、実行したいコマンドの番号を入力し、Enterキーを押しましょう。プロンプトにコマンドが入力されるので再度Enterキーを押して実行します。

もし、間違えてポップアップ画面を表示してしまったなら「ESC」キーを押しましょう。ポップアップを消すことができます。

コマンド編集時に利用できるショートカットキー

ポップアップ画面の項目でも書きましたが、コマンドを入力する時に使えるキーボードショートカットがいくつかあります。次にまとめておきましたので、便利そうな機能、よく使いそうな機能から順に覚えていきましょう。

キー操作意味
[←]カーソルを1文字左へ移動
[→]カーソルを1文字右へ移動
[Ctrl]+[←]カーソルを1単語分左へ移動
[Ctrl]+[→]カーソルを1単語分右へ移動
[Home]カーソルを行頭へ移動
[End]カーソルを行末へ移動
[Insert]挿入モードと上書きモードの切り替え。モードでカーソルの大きさが変わる
[Delete]カーソル位置の1文字を削除
[Back Space]カーソルの直前の1文字を削除
[Ctrl]+[Home]行頭からカーソルの直前までを全部削除
[Ctrl]+[End]カーソル位置から行末までを全部削除
[Ctrl]+[C]入力をキャンセルして次行先頭へ移動。テキストの貼り付け。
[F1]直前の履歴の内容を1文字だけコピー
[F2]+1文字直前の履歴から、指定した文字までコピー
[F3]直前の履歴内容のコピー。何も入力していない状態で押すと直前の履歴を表示することになるが、行の途中で押すと、そこから行末までがコピーされる
[F4]+1文字直前の履歴から、指定した文字まで削除
[F5]1つ前の履歴へ移動[↑]
[F7]コマンド履歴の番号とコマンドラインをポップアップ表示
[F8]入力した文字列にマッチする履歴へ移動。
繰り返し押すとマッチするものを順次表示する
[F9]指定した履歴番号へ移動。履歴番号は先に[F7]を押して確認する
[↑]1つ前の履歴へ移動
[↓]1つ後の履歴へ移動
[Page Up]履歴リストの先頭へ移動
[Page Down]履歴リストの最後へ移動
[Alt]+[F7]履歴を全て削除
[Esc]入力を全てキャンセルして行をクリア。
ポップアップ画面の消去。
[Enter]コマンドの実行、選択範囲の確定
[Ctrl]+[F]検索
マウス左クリック選択開始点の指定
マウスのドラッグテキストの選択
マウス右クリックテキストの貼り付け([Ctrl] + [C])
[Shift]+ドラッグやカーソル移動キー選択範囲の拡大/縮小
[Tab]/[Ctrl]+[I]パスなどの補完
太字は今回記事中で使用したキーボードショートカット

ヒストリー機能は、一度コマンドプロンプトを終了させるとリセットされてしまうので注意が必要です。コマンドプロンプトの勉強を進めていくと、ヒストリーをコマンドで表示させて、それをテキストデータに保存することもできるようになります。(残念ながら保存したテキストデータをヒストリーに読み込ませられるわけではありませんが。)

まとめ

今回は、コマンドプロンプトが持っている、コマンド入力サポート機能を中心に見てきました。コマンドプロンプトの特性上、何度も同じ(または一部が違う)コマンドを実行することが少なくないです。パスの補完機能やヒストリー機能を使って、より正確に、より早く作業を進めることができます。最後のショートカットキーも使いこなせるようになると、とても便利です。(日常的に使えるようになると便利というよりないと困るといった感じになりますが。)